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アラバマ州で発見された最後の米国の奴隷船

アフリカから米国に奴隷を密輸したとされる最後の船が、意図的に沈められてから約160年後にアラバマ州のモービル川で発見されたと、歴史委員会が発表しました。

アラバマ州歴史委員会は、Facebookページへの投稿で、この船「クロチルダ号」を発見するための努力を「1年間の科学的調査」と呼んでいます。

クロチルダ号は、委員会とスミソニアン国立アフリカ系アメリカ人歴史文化博物館の協力のもと、SEARCH Inc.という会社によって発見されました。

歴史家たちは、クロチルダ号を、アフリカ人の捕虜をアメリカに連れてきた最後の船として記録しています。

この船は、1807年に議会が奴隷の輸入を禁止してから数十年後、秘密裏に運航されていました。

奴隷商人とその捕虜の証言をもとにしたSylviane Anna Diouf氏の2007年の著書『Dreams of Africa in Alabama』によると、Clotilda号は1860年に110人の男女と子供をアフリカからアラバマ州に運んだそうです。

この船は、奴隷貿易に使われた証拠を隠すために、1860年に意図的に沈められたと考えられています。

その3年後、南北戦争のさなかに、エイブラハム・リンカーン大統領は、アメリカにおける奴隷制度の廃止を宣言する「奴隷解放宣言」に署名しました。

「クロチルダ号の発見は、アメリカ史の失われた章に新たな光を当てるものです」と、今回の探索を支援したナショナルジオグラフィック協会の考古学者インレジデンス、フレドリック・ヒーバート氏は語っています。

ヒーバート氏は、今回の発見を最初に報じたナショナルジオグラフィック誌に語っています。

研究者たちは、保険の記録をもとに、クロチルダ号の寸法や、ホワイトオークの枠にサザンイエローパインの板を張ったような、他にはない特徴を突き止めました。

クロチルダ号の捜索チームは、その特徴を持つ船を、モービル川の一部の水中で発見しました。

アラバマ歴史委員会の担当者は、水曜日遅くにコメントを得ることができませんでした。

クロチルダ号の捕虜の中には、1935年まで生きていたクジョ・ルイスがおり、アフリカとアメリカを結ぶ大西洋奴隷貿易の最後の生存者と長い間言われていました。

今年初め、ニューカッスル大学の研究者であるハンナ・ダーキン氏が、最後の生存者として知られているのは、サリー・スミスと名乗っていたレドシであるとする論文を発表しました。

ダーキン氏の調査によると、彼女はルイスの2年後の1937年に亡くなり、クロチルダ号の捕虜にもなっていました。

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