The past, present and future of swidden agriculture
焼畑農業は破壊的で、貧しい高地の農民だけが利用するものだと考えられてきました。
焼畑農業の変遷についてのパート2です。 Read parts 1 and 3
焼畑農業に取り組んでいる研究者たちは、2015年3月にフィリピンで開催された国際セミナーでその変化を紹介し、その変化が社会経済的、環境的にどのような影響を与えるかを議論しました。
研究チームは、メルボルン大学が世界アグロフォレストリーセンター・フィリピンやその他多くのオーストラリアの大学と共同で進めている、東南アジアにおける長期浅瀬焼畑システムのシステマティック・レビューの一部です。
焼畑とは、主食となる作物を栽培するために、断続的に森林を伐採することで、転作農業とも呼ばれています。
焼畑農業とは、主食となる作物を栽培するために森林を断続的に伐採し、最初の数回の収穫の後に長い休耕期間を設けて、土地の生産性と森林の一部を回復させるものです。
パプア州の焼畑で、最近焼かれた小さな区画。 写真はこちら。
焼畑は、植生を取り除くために火を使うことから、一般的には破壊的な行為と考えられています。
東南アジアで焼畑を行っている農家の数は1,400万人から3,400万人と推定されていますが、伝統的に焼畑を行ってきた人々が焼畑をやめてしまうケースもあります。
マレーシアのサラワク州では、ダヤック族の「ロングハウス」と呼ばれる集落の多くが農業や森林活動から離れつつあると、クイーンズランド大学のロブ・クラム博士は言います。 1980年には丘陵地の「パディ」(米)を使った焼畑農業を行っていた全世帯が、今では一軒もなくなってしまいました。
「農業と開発セミナー」で発表するロブ・クラム博士。 写真はこちら
コペンハーゲン大学のオーレ・メルツ博士は、焼畑農業の変化がもたらす影響について語りました。 彼によると、焼畑農業から他の土地利用、例えば単一栽培のプランテーションに移行することで、農家の収入が増え、健康や教育へのアクセスが向上することがほとんどだそうです。
ダヤック族の場合、正式な教育、技能、経験などの人的資本をより重視するようになり、そのためにコミュニティの外に移住し、賃金、年金、送金などの非農村的な収入源に頼るようになりました。
焼畑からの土地利用の変化は、環境にも影響を与える可能性があると、メルツ博士は言います。 焼畑農業の変化は、森林被覆を増やすことも減らすことも可能です。 例えば、焼畑が「保全林」に転換された場合、森林被覆は確実に増加します。
1つの意味するところは、焼畑をやめたからといって、必ずしも森林破壊がなくなるわけではないということです。
サラワク州のダヤック族の人々は、自分たちの生活のために使われていない休耕地をどうするかを検討しています。
サラワク州のダヤック族は、生活のために使われていない休耕地をどうするかを検討しています。 また、この土地を森林保護区として利用することで、炭素や生物多様性の貯蔵庫として活用することも考えられます。
今回の発表は、「東南アジアにおける焼畑の変遷を探る」と題したセミナーで行われました。 東南アジア地域農業研究センターと世界アグロフォレストリーセンター・フィリピンが2015年3月19日に開催したセミナー「Exploring Swidden Transitions in Southeast Asia: Impacts on Livelihood and Ecosystem Services」で発表されました。 セミナーの様子はこちらでご覧いただけます。
詳細については、David Wilson: [email protected]
までご連絡ください。