インフルエンザ予防接種に含まれる成分とは？

インフルエンザの予防接種には多くの選択肢がありますので、成分について知っておくとよいでしょう。

米国では、弱毒化した生のインフルエンザウイルスを含む点鼻薬であるFluMustインフルエンザワクチンは、過去3回のインフルエンザシーズンで効果がなかったため、保健当局が承認を撤回しました。

以下は、インフルエンザ・ワクチンに含まれる可能性のある成分のリストです。

インフルエンザ・ウイルス

インフルエンザの予防接種には、インフルエンザの原因とならない不活化（死滅）したインフルエンザ・ウイルスを含むワクチンと、軽度の感染を引き起こすことがある弱毒化した生のインフルエンザ・ウイルスを含むワクチンの2つの選択肢があります。

通常のインフルエンザワクチンには、ワクチン中のウイルス1個あたり15マイクログラムのヘマグルチニン（HA）が含まれています。

一般的に、3価のインフルエンザワクチンには3つのウイルスが含まれ、合計45mcgのHAが含まれ、4価のインフルエンザワクチンには4つのウイルスが含まれ、合計60mcgのHAが含まれています。

例外として、高齢者向けの高用量インフルエンザワクチンであるFluZoneには、ワクチンに含まれる3種類のウイルスにそれぞれ60mcgのHAが含まれており、1回のワクチン接種で合計180mcgのHAが含まれています。

卵白

インフルエンザワクチンは、通常、インフルエンザウイルスを鶏の受精卵の中で培養し、卵からウイルスを採取し、ウイルスが感染を起こさないようにホルムアルデヒドで不活性化して作られます。

動物性たんぱく質

卵アレルギーの人のために、卵の代わりに動物の細胞で培養したフルセルバックスというインフルエンザワクチンがあります。

保存料

チメロサールは水銀を主成分とする保存料で、複数回投与されるワクチンの小瓶に使用され、使用するたびに細菌、真菌、バクテリアが小瓶を腐敗させるのを防ぎます。 チメロサールが子どもや妊婦に問題を起こすという科学的根拠はありませんが、それでも2001年以降、すべての小児用ワクチンからチメロサールが除去されています。

安定剤

ワクチンには、熱や光にさらされても時間の経過とともに効力が失われるのを防ぐために、安定剤成分が含まれています。 ワクチンには、ショ糖（テーブルシュガー）、ソルビトール（人工甘味料）、グルタミン酸ナトリウム（MSG）などが含まれていることがあります。

抗生物質

ほとんどのインフルエンザ・ワクチンには、ワクチン内での細菌の増殖を防ぐために、ネオマイシン、ゲンタマイシンなどの抗生物質が少量含まれています。

ホルムアルデヒド

インフルエンザワクチンには、卵や動物細胞から採取したインフルエンザウイルスを不活性化するためにホルムアルデヒドが使用されています。 ホルムアルデヒドは、大量に摂取すると発がん性があることが知られています（発がん性化学物質）。 また、目、鼻、喉、肺などを刺激することもあります。 ホルムアルデヒドのほとんどは、完成したインフルエンザワクチンが薬局に送られる前に除去されます。