糖尿病の人に最適な牛乳とは
糖尿病の人にとって「最適な」牛乳は、その人が好むフレーバー、毎日の食事の残りの部分、1日の総合的な炭水化物摂取量によって異なります。
例えば、炭水化物の摂取量をできるだけ減らしたい人は、アーモンドミルクや亜麻仁ミルクには炭水化物がほとんど含まれていません。
すべての牛乳には炭水化物が含まれており、糖尿病の人はこれを炭水化物の摂取量に含めることが重要です。
脱脂粉乳のような低脂肪の食品や飲料は、吸収が早いために血糖値が高くなる可能性があります。
牛乳と2型糖尿病のリスク
牛乳の飲用と2型糖尿病のリスク低減との関連性を示す科学的研究がいくつかあります。
Journal of Nutrition誌に掲載された2011年の研究では、すでに閉経していて、研究開始時に糖尿病の診断を受けていなかった82,000人の女性を対象にしました。
「低脂肪乳製品を多く含む食事は、閉経後の女性、特に肥満の女性の糖尿病リスクの低下と関連している」と結論づけています。”
2011年にAmerican Journal of Clinical Nutrition誌に掲載された別の研究では、思春期の乳製品摂取と成人してからの2型糖尿病のリスクとの関係を追跡しています。
研究者らは、思春期に乳製品を多く摂取することは、2型糖尿病のリスクを低減することに関連すると結論づけました。
研究者らはまた、乳製品の摂取量が多く、大人になってからの糖尿病の有病率が低かった思春期の子供たちは、砂糖入り飲料やトランス脂肪酸の摂取量が少なく、血糖値が低く、赤身の肉や加工肉の摂取量が少なかったことも明らかにしました。
結果的に糖尿病リスクが低下したのが、乳製品そのものによるものなのか、それとも大人になってからの一貫した乳製品摂取を含むその他多くのライフスタイル要因によるものなのかは、さらなる研究が必要です。
スウェーデンの研究者が行った2014年の研究では、バター、ヨーグルト、牛乳、クリーム、チーズなどの高脂肪乳製品の摂取量が多いと、糖尿病リスクが低下することがわかりました。
研究者たちは、さまざまな飽和脂肪の影響を検討し、乳製品に含まれる種類の飽和脂肪を多く含む食事は、2型糖尿病を予防する効果があると結論づけました。
また、2型糖尿病の発症リスクの増加と、肉類の飽和脂肪を多く含む食事との間には関連性があることもわかりました。
しかしながら、これらの研究は、牛乳に含まれる脂肪を含め、すべての脂肪が健康に害を及ぼすわけではないことを示しています。